今回の台風の直前に秋冬物野菜の種蒔き、
苗植えの第一弾が終わりました。
残暑の厳しい中での作業、結構きつかったのですが何とか出来ました。
米、野菜作りはお天道さま次第で全く保障のない営みですが、
その時その時の作業に精出すことの充実感を
喜びとして味わう側面があります。
その上に実り豊かな収穫をいただけた時の喜びは
最高のものであります。
昔から、春秋の村の祭りは、願いと感謝が
強く込められたものだったろうと思います。
ところが、このような営みが3月の東日本、
そして西日本の台風の被災地では不可能になってしまいました。
我々と違い、仕事として収入源になっている農家の人々の
無念さ、絶望感は、想像を絶するものがあります。
そこへ福島の原発関連の人災、そして追い討ちをかけるかのような
風評被害の報道は、やりきれないでは済まないものがあります。
しかし、風評被害を言われる中にも、
幼い子供を持つ親の気持ち、心配には
充分理解できる面もあります。
こんな状況に、つくづく人間の生き方を考えさせられる思いです。
昔、良寛さんが、新潟大震災を受けた知り合いへ書かれた手紙の中に、
「病に会うときは病に会うがよろしく候、
災難に会ったときは会うがよろしく候、
これ災難をまぬがれる最良の方法である。」
という一節があります。
この言葉を深く深く味わいながら、日々を送りたいと思っております。
鈴木信雄